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★ 篠塚澄子さんと行ったイタリア・ギリシャツアー 

 
   
 
2002年8月27日
17,アテネの夜は満月

アテネ空港に着いて、まずは空港にある銀行で現地貨幣に両替をした。
空港から市街にあるホテルまでは、荷物もあるしはじめての国だから心配で、日本から大型タクシーを手配してもらっていた。タクシー2台に別れなくても、1台に7人が乗れるというサイズのものを頼んだはずだった。
それが、市街までは車で30分くらいの距離なのに、往復1人10,000円近くしてえらく高いので何度も旅行代理店の人と電話で交渉した。
しかし、値段を下げることは出来ないと言われた。その代わりに、帰りの日のアテネ市内観光で昼食を付けてくれるということになった。
高いから、よっぽど当日に現地で、空港からタクシーを拾ってホテルに行くようにしようかと迷ったが、2台や3台にわかれて乗って迷ったり、へんなタクシーに引っかかるともわからないので、ここは皆さんが安心してホテルに向える方を結局選んだ。
私たちグループの名前のプラカードを持った運転手さんが出口で待ってくれていた。
運転手さんについて空港の外まで出ると、スーツケースをぞろぞろとひっばるため下のほうを向いていて、前を先導する運転手さんが足を止めたところで、スーツケースから目を離して見上げた時、私はまさかと驚いた。一番大きなサイズの観光バスが目の前にあったからだ。
運転手さんは、このバスです。という風にどうぞ、乗車してください、と言う。まただ…
まったく、だからあんなに1人が高くついてしまったんだ。なんて内心ムカツイテも、もう遅いのだった。こういうところで、旅行会社って、ちゃっかり儲けるのだろうか…?ギリシャの物価からすれば、日本円の1万円は、結構な金額になるはず。
 いまさら、運転手さんには何を言っても仕方ないから、大きなバスにたった7人が泳ぐように乗り込んだ。1人、座席を10個使っても余るほどだった。
 アテネ市内のホテルには、交通渋滞もなく夕方五時前には到着した。
フロントで鍵をもらって、部屋に荷物を運び終え、夕食に出掛ける。
ホテルは古かったが、立地はいい。何が一番いいかといえば、日本食レストランがすぐ近くにあること。
1週間の間、イタリア料理ばかり食べていたので、そろそろちょっと外国の味は一休みしたい頃でしょう。
私たちは、日本食レストラン「風林火山」に急ぐ。外国にある日本食レストランと言えば、結構高いというイメージを持っていたが、ここは本当に良心的な値段で味もいい。お寿司以外に、冷奴、ほうれん草のおひたしなんかが、ギリシャで食べれるとは思ってもいなかったので、大変うれしいことでした。皆、大喜びでした。
翌日は、ホテル近くから出発するバスツアーに乗って、聖地デルフィーへの1泊2日旅行だ。
アテネから、私は澄子さんと同室となった。
アテネ最初の夜は満月。
部屋からは、満月が無名戦死の丘の上に架かっているのが見えた。
ギリシャはイタリアやフランス、ドイツなどの先進国のヨーロッパとは違い、何となく何十年も昔の古いヨーロッパにタイムスリップでもしてしまったかのような感じだった。建物も古く、メンテナンスは行き届かず、アテネの街全体が埃をかぶったような雰囲気なのでした。窓からは、方向によっては、パルテノン神殿などが見えたりすることがあり、嘗ての繁栄のカケラが街には現代も沢山残ってはいる。
あまりぱっとしないが、何となく好きになれそうな街だった。ぎらぎらした現世の欲望からは、もう引退でもして、過ぎ去った時代の豊かさを見えない内側にそっと大切にしまい込んでいるような慎ましさが、いとおしかったのかもしれない。月の光に包まれて、静かに眠りに就いた。

 
   
 
   
 
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